最近思う勉強会のハッシュタグの付け方

ある勉強会を準備していて、スタッフ間で「当日のハッシュタグどうしよう?」という議論になった。

ここ最近、SNSハッシュタグの付け方がずいぶん様変わりしてきたな、と思っていて、勉強会などで用いるハッシュタグも、少し従来とは違う工夫が必要なのかもな、と思いつつあるので書いてみる。

従来のハッシュタグ

勉強会当日、参加者がTwitterなどのSNSで感想を述べたり実況したりする。時にはそれがTogetterなどでまとめられたりもする。

あとで読み返すときにわかりやすいように、また、普段フォローしていない人も含めて当日の実況の様子を共有したりするために、ぼくたちはハッシュタグをつけてツイートなどをする。仮に、「だいくしー勉強会」みたいなものがあるとして、当日のツイートには #daiksy_study みたいなタグがつくのだろう。

従来のハッシュタグは、このように勉強会やコミュニティのメンバーが、タイムラインの中から自分たちに関わりのある情報をフィルタリングするための用途で用いられてきた。いわばハッシュタグは、コミュニティの内部の人間のために必要だったのである。

最近は、このハッシュタグが、コミュニティの外部に向けられるパターンが増えているような気がする。

最近のハッシュタグ

けっこうおじさんたちには衝撃的な、こんな記事が話題になった。

jp.techcrunch.com

そう。若者は目当ての情報を検索するときに、Googleは使わないらしい。

そもそも、Googleはリアルタイムな情報を検索するのに向いていない。 たとえば、通勤中に電車が遅延している。今、この瞬間同じ体験をしている人の情報をリアルタイムで知りたい、という場合、僕らは何を検索するだろう。Twitterとか、Instagramとか?

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この画像は、今、このブログを書いている瞬間のTwitterトレンドだ。 Twitterのトレンド、ふと気が付くとTwitterのWebUIのかなり目立つ部分に表示されるようになっている。

ここにハッシュタグが出てくる。そう、今この瞬間に世の中で話題になっているキーワードとしてだ。

Instagramの人気アカウントなどを見てみると、1枚の写真に4つも5つもハッシュタグがついてる。 自分でやってみるとわかるが、Instagramハッシュタグをつけて投稿すると、びっくりするくらいフォロー外の人から"いいね!"がつく。

最近、リアルタイムな情報を検索する場合、人々はSNSハッシュタグを検索するようだ。

こういう流れの中で、前述の#daiksy_study みたいなハッシュタグが、トレンドに出てきたとして、それを目にする人はどう思うだろう?

ハッシュタグは、内部の人間が共有するツールであるというよりも、コミュニティの外部の人に向けた側面が最近強くなっているように思う。

そういう観点で、勉強会のハッシュタグを見なおしてみるのもいいかもなー、と最近考えている。

勤め先が上場しました

ぼくは、はてなという会社に勤めています。

その会社が、上場しました。

とはいえ、ぼくが入社したのはたかだか一昨年のことなので、ぼく自身は上場に貢献したとは思っていなくて、これまではてなという会社の成長を支えてきた先輩たちの力によって成し遂げられたことだと思っています。

そういうこともあって、「自分もいわゆる上場企業の社員になるのかー」という感想はあれども、いざ上場を迎えるにあたってどのような気持ちでいればいいのか、正直わかりませんでした。

いざ、上場の日になってみると、役員の人たちのセレモニーの様子が社内Slackに流れてきたり、オフィスにひっきりなしにお花が届けられたり、同僚とオフィスのテレビで社長の生出演の様子を鑑賞したり、お祭りのような1日でした。

人生にはいくつか、大きなお祝いごとがあります。たとえば、志望する学校に合格することだったり、結婚することだったり。

上場の日に、いろいろなセレモニーや、テレビの取材などがあり、それに笑顔で対応する同僚の様子をみていると、会社というものにもこういう大きなお祝いごとがあるのだな、と楽しい気持ちになりました。

人に誕生日があるように、会社にも創立記念日があり、こういう節目のお祝いごとがある。 大好きな友人のお祝いごとに立ち会えるのが嬉しいように、会社のお祝いごとに社員として立ち会えるのは、とても幸せなことだな、と思ったのでした。

#ScalaMatsuri で大阪からスタッフ参加してました

1月30日、31日の2日間にわたってScalaMatsuriが開催された。

scalamatsuri.org

このイベントには準備段階からスタッフとして関わっていて、大阪在住であるため遠方からの参加となるのだけれど、リモートでも充分スタッフとして貢献できると思うので、そのあたりのことをまとめておこうと思う。

準備段階にやっていたこと

ScalaMatsuriの準備段階では、基本的に月1回のミーティングがある。会場は東京で、スタッフさんが勤める会社の会議室を借りて行われていた。僕は前述のとおり大阪に住んでいるので、リモートでの参加となる。

japan-scala-association.doorkeeper.jp

japan-scala-association.doorkeeper.jp

ミーティングはこのように毎回DoorKeeperで公開されていて、誰でも参加できる。常にリモート枠も用意されている。

リモート参加の場合は、当日のミーティングの様子がGoogleハングアウトで公開されていて、ハングアウトでの音声通話やスタッフ専用Slackなどを併用して進められる。議事録などのドキュメントはGoole Appsにあるので、スタッフであればミーティングに参加できなくてもあとから内容を確認することもできる。

タスクはGithubのIssueという形で管理されているので、自分がやれそうなタスクをそこから拾って進行させる。

会場の下見などはさすがに参加できないけれど、リモートでもけっこうやれる仕事はある。同じく大阪から参加していた @kuchitama さんは完全リモートで海外スピーカーの宿泊の手配などしていた。

ぼくはプレスリリースの配信を担当。@Press というサービスを使って、下のようなプレスリリースを、チケット販売開始やCFPの投票受付開始、といった各イベントごとに配信していた。

www.atpress.ne.jp

プレスリリースと併用して公式ブログも開設。はてなから「はてなブログ」の有料版を提供してもらって運用していた。

blog.scalamatsuri.org

当日やっていたこと

当日はメイン会場の司会を担当。この日はじめて顔をあわせる、というスタッフさんも多かったが、普段からSlackなどでやり取りをしていたので、まったく違和感なく当日も参加できた。

2日目のアンカンファレンスではパネルディスカッションに登壇などした(こちらはスタッフとしてではなくパネラーとして)。

当日の様子はニコ生で観られる*1

live.nicovideo.jp

live.nicovideo.jp

感想

こういう大規模カンファレンスのスタッフはとにかく大変だけど、その分得られるものも多い。コミュニティのコアな人たちと親しくなれたり、イベント運営で得られた知見が案外仕事のプロジェクト管理などに応用できたり。

僕のように遠方からの参加でもやれることはたくさんあるので、来年はぜひスタッフやりましょう。

*1:メイン会場以外のセッションは後日公開予定

年越しと初詣の様子

今週のお題「年末年始の風景」

今年も和知で年を越した。

お店に着いたら前職の同僚や上司がいて、彼らはシエスタで年越しをするとのことで途中離脱。今年はプログラマズナイト復活するらしいぞ。

11時半ごろにお店から年越し沖縄そばが振る舞われた。

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ビール樽を空にするための飲み放題、というプランだったのでひたすらビールを飲みまくる。

そうこうしているうちに2016年になった。

お店の人たちや一緒にいた友人と松尾大社に初詣に。タクシーに乗っていたら土砂降りの雨でどうなることかと思ったが、参拝するころには止んでいた。今年は幸先が良い。

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松尾大社はお酒の神様で、1200円で升酒が飲める。おかわりは200円。

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和知さんが持ってきていた熱燗をいただいたりしながら、境内で日本酒を楽しむ。

ビールと日本酒で酒浸りになった体を引きずりながら、阪急の終夜運転で帰路に着いた。

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今年読んでよかった本の振り返り

今年読んで印象に強く残った本を振り返ってみよう。

懐かしい本をKindleで買い直すシリーズ

通勤で毎日40分ほど電車に乗るのだけど、だいたいTwitterしてるかKindleで本を読んでいる。

一時期ふと思い立って、懐かしい本をKindleで買い直して通勤時間に読む、というのをやっていて、これがなかなかよかった。

深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)

深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)

そういえばこんなエントリも書いていたな。

daiksy.hatenablog.jp

完結したマンガを一気読みするシリーズ

blog.goo.ne.jp

このエントリを読んで、NARUTOが読みたくなったので全巻買って一気読みした。

ジャンプ連載時は、中忍試験くらいまでは覚えているけど、それ以降だんたんフェードアウトして読まなくなってた。

改めて読んで、なんで過去の自分が途中離脱したのか謎なくらいめちゃくちゃおもしろかった。なんか、「ちゃんとした少年漫画の主人公」に久しぶりに会えた、という気持ちのよさがあった。

ちなみになぜか今はアイシールド21を読んでる。アメフト最高。

シャーマンキング読みたいけど完全版がKindle化されてなくて読めないでいる。今更ジャンプコミックス版読んでも未完なのわかってるからな。。。

技術書的なあれこれ

今年はこの本がやっぱりよかったな。発売日前から楽しみな技術書って、久しぶりだった。読んでも楽しかった。

くわしくはこちらのエントリをどうぞ。

daiksy.hatenablog.jp

あとは身の回りでホットだったのは、実践DDDとか。

実践ドメイン駆動設計 (Object Oriented SELECTION)

実践ドメイン駆動設計 (Object Oriented SELECTION)

daiksy.hatenablog.jp

1回読んだだけだとちょっと理解がしきれないので、2周目読むぞ、と思ってまだ読んでないので反省。

暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス

暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス

暗号技術入門は、めちゃくちゃわかり易い良い本だった。

daiksy.hatenablog.jp

大規模サービス技術入門は、自分の会社のインフラの様子を書籍で読む、という不思議な体験だった。

ちなみに今はScalaパズルの発売を楽しみに待ってる。

Scalaパズル 36の罠から学ぶベストプラクティス

Scalaパズル 36の罠から学ぶベストプラクティス

  • 作者: アンドリュー・フィリップス,ネルミン・セリフォヴィック,竹添直樹,島本多可子
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2016/02/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る

ScalaMatsuriで竹添さんにサインを貰おう。

takezoe.hatenablog.com

その他

仕事で毎週、担当プロダクトの告知ブログを書いていて、同じテーマで毎週文章を書き続けるというのはとても大変なことだということを感じた。そんな中、この本が大きな手助けになった。

よく、ブログとか原稿とかを書いていて、「文章の神様が降りてこないから書けない」みたいな気持ちになるのだけれど、そんないつ降りてくるかもわからない謎の神の降臨に頼らなくても文章が書けるテクニックについて書かれていて、どんなに気が向かなくてもそれなりの文章を書ける、というワザを身につけられた。

他にもいろいろ読んだ気がするけど、Amazonの注文履歴に載ってない(書店で購入した)本は本当に今年読んだ本なのか自信がないので、来年は本を買う度にカレンダーに印でもつけようかな。

ちなみにこのエントリを書くためにAmazonの履歴を遡ったら、2015年の最初に買った本はこれだった。しかも1月1日に買ってる。

正気か。。。。

2015年の社外活動を振り返る

さて。2015年もあとわずか。1年を振り返ろう。

コミュニティ活動

今年もいろいろなイベントに登壇したり、イベント自体の企画に参加したりできた。

daiksy.hatenablog.jp

daiksy.hatenablog.jp

daiksy.hatenablog.jp

daiksy.hatenablog.jp

daiksy.hatenablog.jp

来年のScalaMatsuri 2016 のスタッフ活動もやっていて、ぼくはPRチームとしてニュースリリースの配信やブログ記事を書いたりした。

blog.scalamatsuri.org

その他のアウトプット

専門学校で講演

2月に専門学校で講演をした。今年の対外活動でもっとも良い経験になった。

daiksy.hatenablog.jp

冊子への寄稿

アジャイルジャパンの企画で制作された冊子に寄稿。 電子書籍の執筆経験はあるが、自分の文章が紙の本になったのは初めてな気がする?

shop.manaslink.com

2015年のまとめと来年の抱負

去年の11月に転職して、今年は新しい会社で1年を過ごした。 新しい仕事や環境で、戸惑うことや難しい局面も多かったけれど、この1年で自分の立ち位置やこれからのことを深く考えることのできた、とても良い1年だった。

今年は環境の変化もあって、いろいろ恐る恐る進んだ年だったが、来年はちょっとアクセルを踏み込んで勢いよくいろいろなことにチャレンジしたい。

さだまさしの曲のYoutube再生回数を可視化してみる

Scala勢がさだまさしでにわかに盛り上がっている。

qiita.com

なるほどさだまさし

世の中的にさだまさしの曲が、毎日どのくらい聴かれているのか気になったので、Youtubeの再生回数をMackerelで可視化してみよう。

Youtube APIで再生回数を取得する

Youtube APIを利用するには、まずGoogle Developer ConsoleAPIキーを発行しよう。

Developer Consoleでプロジェクトを作成し、"YouTube Data API v3" を有効化する。するとYouTubeからデータを取得するためのAPIキーを発行できるようになる。

APIキーには、ブラウザ用やサーバー用などいくつかの種類がある。これは、リファラーやIPアドレスによってAPIアクセスを制限するための使い分けで、ぼくはサーバー用を選択して自分が利用しているEC2インスタンスIPアドレスを通した。

APIキーさえ取得できれば、動画の再生回数は以下のURLから取得できる。

https://www.googleapis.com/youtube/v3/videos?part=statistics&id={動画のID}&fields=items%2Fstatistics&key={APIキー}

たとえば、この記事を書いている今、『関白宣言』の情報を取得すると以下の様な結果がかえる。

$ curl -X GET 'https://www.googleapis.com/youtube/v3/videos?part=statistics&id=tsXkp9FVzgg&fields=items%2Fstatistics&key={APIキー}'
{
 "items": [
  {
   "statistics": {
    "viewCount": "786716",
    "likeCount": "1436",
    "dislikeCount": "105",
    "favoriteCount": "0",
    "commentCount": "121"
   }
  }
 ]
}

このviewCountが再生回数だ。これをMackerelにポストしよう。

Mackerelのサービスメトリックへのポスト

Mackerelにはサービスメトリックという機能があって、これはホストに依存しない任意の値をポストしてグラフ化できる機能だ。

Mackerelの画面からサービスを作成すると、以下のAPIを使ってそこにメトリックをポストできる。

http://help-ja.mackerel.io/entry/spec/api/v0#service-metric-value-post

さて、YoutubeAPIから取得したviewCountをMackerelにポストしてみよう。雑にコードを書いてみた。

post_uri = URI.parse('https://mackerel.io/api/v0/services/masashi/tsdb')
https = Net::HTTP.new(post_uri.host, post_uri.port)

https.use_ssl = true
req = Net::HTTP::Post.new(post_uri.request_uri)

req["Content-Type"] = "application/json"
req["X-Api-Key"] = "{api_key}"
payload = [{
  "name" => "masashi.kanpaku",
  "time" => Time.now.to_i,
  "value" => view_count.to_i
}].to_json

req.body = payload

res = https.request(req)

こんな感じでMackerelにポストするスクリプトを作り、毎分動かしてみよう。10分くらい待つとグラフが描画されはじめる。

f:id:daiksy:20151222193615p:plain

グラフが平坦すぎる!!!!

とはいえずっとメトリックをとっていると、1時間で50回ずつくらい再生回数が伸びているのがわかった。 意外と再生されてる。

Mackerelにはグラフを1分ごとの差分値で表示する設定がある。

f:id:daiksy:20151223120027p:plain

この設定に切り替えてグラフをみてみると、、、

f:id:daiksy:20151223120049p:plain

なるほど。けっこう定期的に再生回数が伸びてる。