今年、技術組織のマネージャーとしていろいろな仕事をしたが、その中でも大きい仕事のひとつが、社内のエンジニアリングマネージャー(以下EM)の育成や評価制度を整えることだった。
およそ1年近くかけて、社内のEMの仕事と各グレードごとの期待を整理し、具体的な評価基準をつくった。その様子の一部は今年のデブサミ関西の招待講演でEMの評価の考え方の一例として紹介した。
それと並行して、社内で現在活躍中のEMや、EMをキャリアの選択の一つとして考えているエンジニア向けの育成の観点から、社内勉強会を主催した。このエントリでは簡単にその様子を紹介する。
『エンジニアリングマネージャーのしごと』を学ぶ
はてなには「すくすく開発会」という社内コミュニティがある。
そのサブグループとして、EM部会というものがあるのだが、夏頃にそれを主導していたEMが育休に入ることになり、自分が引き継ぐことになった。
ちょうどEMの評価制度づくりが進んでいることもあり、この機会にEMの育成機関としてうまくこの勉強会を使えないかと思案して、数カ月ほどかけてシリーズものの勉強会をやることにした。
EMとして技術的な分野に関してははてなのエンジニアは日頃から学習に慣れているし、プロジェクトマネージメント的な観点はすくすく開発会で学ぶ機会があるので、ピープルマネージメントを中心に学習機会を設けようと考えた。
たまたまその時期に、オライリーの『エンジニアリングマネージャーのしごと』を再読しており、これでいいじゃないかと思い至った。
読書会を企画することも考えたのだが、読書会は参加者全員に毎回該当箇所を事前に読んでおいてもらうハードルが結構高い。だいたいいつも初回は大勢参加してくれるが、回を重ねるごとに人が減っていく。それに、せっかく社内に閉じた勉強会なのだから、思い切り社内コンテキストに振り切った回にしたほうが面白いのでは、と考えた。
そこで、「『エンジニアリングマネージャーのしごと』を学ぶ」と題して、書籍の目次を手がかりにそのテーマに沿って社内事情を踏まえた共有やディスカッションをする、という形式とした。
ちょうどこのブログを公開する今日までの開催ログは以下となる。
- 2025-08-27 まず自分を管理しよう
- 2025-09-10 人間と関わる
- 2025-09-24 1on1
- 2025-10-08 その人に合った仕事とは?
- 2025-10-22 1年でいちばん輝かしい季節(評価)
- 2025-11-05 人の採用
- 2025-11-19 人の退職
- 2025-12-03 人に影響を与えるには?
冒頭で、各回の書籍の内容や、そのテーマについて知っておいてほしいスライド、社内ドキュメントなどを自分が紹介する。そのあとは参加者同士でなるべく具体的に社内の状況や自分の日々の仕事を踏まえたディスカッションをしてもらう。
社内で閉じた会だからこそ、「退職」のような生々しいテーマを扱うことができるし、こういったつらいことと向き合うのもEMの仕事なので、意図的に少しシビアなテーマも扱っている。
いずれもわかりやすい正解があるテーマではないので、すっきりしないまま終わることもあるが、自分以外のEMと知識や経験を共有しあう場としてそれなりにうまくいっているのではないかと思っている。
このエントリで紹介した内容は、次回のはてなエンジニアセミナーでも紹介する予定なので、ぜひご参加いただけるとうれしい。
