昨日、年齢とともに体力よりも気力の衰えを強く感じる、ということを書いた。
特に「新しいことはじめる」気力が顕著に薄れていると感じる事が多い。
それは日常の些細なことにも及ぶ。
たとえば、映画を観たり、マンガを読んだりといったことでも、新作を観るのには意外とパワーが必要で、最近は過去に観た映画や読んだことのあるマンガばかりに触れている気がする。音楽なんかもそうだ。知らないアーティストの曲が次々とレコメンドされるが、結局何度も繰り返し聴いている知ってる音楽ばかり聴いてしまう。
趣味を多く持ち、常に新しい刺激を受けることが認知機能にも良い効果をもたらすとは知っているが、それをやるためにも気力が必要なのだ。
そういえば、今年「これは初体験だ!」ということが何度あっただろうか......。
自分は今、登山を趣味の一つとしており、ほとんどが近場の六甲山系で遊ぶ程度の趣味であるのだが、今年ははじめて北アルプスに登った。山小屋泊もはじめてだ。
これは本当に感動的な体験だった。自分の足で2,000mを超えるところまで登り、目の間に槍ヶ岳が見える。何度も雑誌の写真で見た景色を肉眼で見ているのだ。山小屋の体験もとても良かったし、多くの刺激を受けた。
一方で、登山はそれなりに遭難などのリスクもある遊びである。自分の体力で登りきれるだろうか、天候は大丈夫か、など常に不安を感じながらの体験でもあった。山小屋でお酒を飲むのを楽しみにしていたのだが、翌日の下山の不安から結局夜はお酒を飲まなかったし、同様に体力への不安から山頂への登頂は見送って山小屋をゴールとした。若い頃は、こういったことは気にせずに勢いにまかせてやりきっていただろう。
このように、新しい体験への怯えのようなものも、気力の低下とともに強くなっている気がする。
今年の5月に転職をして、生活は大きく変わったが、出戻りなのでまったくの新天地というわけでもない。こうしてふりかえると、「初体験」をここ数年あまりやっていない気がする。
来年はもう少し増やせるといいな。