diffを取りつづけることで生き残っていくということ

この記事はDevLOVE Advent Calendar 2015 の20日目の記事です。

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今年のテーマはdiff。

エンジニアとして生きている中で、ぼくが感じる大きなdiffがある。

スマートフォンの存在だ。

今でこそ当たり前に存在し、スマートフォンエンジニアは身の回りにもたくさんいる。しかしぼくが新卒でこの業界に入ったとき、このような端末はまだ影も形も存在していなかった。

2001年に大学を卒業し、あれから14年。ITの世界ではとても大きなパラダイム・シフトがあったということだ。

仮に65歳で定年するとして、それまでぼくの現役人生はまだ20年以上ある。と、いうことは人生の中であと1回か2回は、このようなパラダイム・シフトが起こりえるということだ。そのときぼくは何をしているだろう。 10年後の、まだ想像すらできない世界で生き残るために、なにが必要だろう?

必ずしも過去の経験が未来に当てはまるとは限らない。「わしが若い頃はこうやって生き延びたものじゃ」なんていう言葉は完全に老害っぽい。しかし未来が不確かである以上、過去から学べることはあるはずだ。

今までの10年くらいを振り返ると、本当にいろいろなことがあった。で、これまでなんとなく順調に生きてこれたのは、身の回りのさまざま事柄のdiffをとりつづけた結果なのかな、と思う。

  • 凄腕のエンジニアと自分とのdiff
  • 憧れの業界と自分の仕事とのdiff
  • 過去の良い経験と悪い経験とのdiff

こういった様々なdiffをとって、その差分をよい方向に縮めるには何をすればいいか、そういうことを考え続けてきた結果なのかな、と思う。

さて、ここで問題になることが1つある。diffをとる相手先を的確に選ばないといけないという問題。 下手をすると、diffをとった結果、自分が圧倒的にイケてる、と勘違いしてしまったり、逆に自分には価値など無いと卑屈になりすぎてしまったりする。そうではなくて、「自分はまだまだダメだ」と心が折れないレベルの相手とdiffをとろう。そうでないと現状にあぐらをかいてしまったり、逆に圧倒的な力の差に絶望してくじけてしまったりする。

職場の身近な先輩。コミュニティで仲の良い優秀な人。そういう「身近にいるちょっと自分よりすごい人や物事」との差分を埋め続けていくと、気づいたらずいぶん遠くまできていたなぁ、というくらいのペース配分でdiffをとりつづけよう。