日本で最も新しく、最も最高のブルワリーが京都にある。
毎年、京都の三条商店街で開催される"地ビール祭京都"というイベントがあって、そこで初めてお披露目された。
当日、事前に購入していた前売りチケットを片手に歩いていると、事前配布されているパンフレットに掲載されていないブルワリーが出店されていた。気になったので最初の一杯目に、と思って飲んでみて衝撃を受ける。あまりにも美味しすぎたのだ。
それが、京都醸造である。
行きつけのビアバーのマスターに聞いたところによると、このブルワリーは同じ銘柄を二度と作らない、のだという。京都のクラフトビアバーに行くと、京都醸造のビールに頻繁に出会えるのだが、たしかに同じ銘柄を繰り返しみかけたことがない。ちなみに昨夜ぼくが飲んだビールは「一期一会」と名付けられていた。
このレア感もまた、このブルワリーの魅力を倍増させている。ぼくは幸運なことに、今のところこのブルワリーから出荷される全銘柄を飲むことができている。しかし、いずれ、飲み損ねて二度と会えない銘柄がでてきてしまうのだろう。その日の事を考えると、初恋の片思いのような切ない気持ちになる。しかしそういう気持ちになれるブルワリーと出会えたことの喜びに勝るものはない。
最高のブルワリー。京都醸造。
京都にお越しの際に、ふらりと立ち寄ったビアバーでここのビールに出会えたなら、あなたはとても幸運だ。