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開発チームのチームビルディングに「カルチャーマップ」を使ってみた
先日、社内でとあるチームからチームビルディングの依頼を受けました。
チームリーダーから要件をヒアリングしたところ、チームの特性としては以下のように整理することができました。
- 期間限定の短期決戦プロジェクトチーム
- 各チームから精鋭が集められた混成チーム
チームビルディングということで、最初は無難にドラッカー風エクササイズをやろうかとも考えました。しかし、前述のような文化的背景が異なるチームから集まった短期決戦型のチームでは、もう少しコントラストの強い自己認識が必要ではないかと判断し、別の手段をとることにしました。それが、「カルチャーマップ」です。
「カルチャーマップ」は、エリン・メイヤーさんが著書『異文化理解力』で提唱した、多国籍チームの相互理解を深めるツールです。異なる国の人々がチームワークをするために必要と考えられる8項目について、それぞれの特性をマッピングします。国レベルで、文化的背景が強く異なる人々の認識を整理するためのツールなので、かなりコントラストの強い自己認識が求められます。短期決戦型のチームではそれくらいはっきりしたツールの方が効果を得られるのではないかと考えました。
「カルチャーマップ」の8項目をベースに、今回ファシリテーションに与えられた最大2時間という所要時間と、ソフトウェア開発プロジェクトであるという性質から、これを5項目に絞り込みました。それが以下の項目です。
- コミュニケーション
- ローコンテクストvsハイコンテクスト
- 評価
- 直接的なネガティブ・フィードバックvs間接的なネガティブ・フィードバック
- リード(決断)
- 平等主義(合意志向)vs階層主義(トップダウン式)
- 信頼
- タスクベースvs関係ベース
- 見解の相違
- 対立型vs対立回避型
それぞれの項目について、5段階のグラデーションで自分の特性を順に考え、チームで発表してもらう、というのを繰り返します。
結果を手っ取り早くスプレッドシート上に表現したものがこれです。
この図を項目ごとに作成。最後にレーダーチャートを作りました。
参加した人のそれぞれの結果が、チャート上の線として表現されています。
これによって、チーム内で、たとえば直接的なフィードバックを好む人と、間接的なフィードバックを好む人とで、真逆の価値観をもっている人、というのが見えてきます。これをチームの認識と捉えることで、コミュニケーションにおいてこうした傾向を考慮しつつ、仕事をしていきましょう、と考えていくことができるようになります。自分は直接のコミュニケーションを好むが、Aさんは真逆の性質を持っているのだな、という認識があれば、たとえばコードレビューなどにおける表現にもそれにあわせた工夫が生まれたりするでしょう。
最も注意すべきは、このチャートの結果に良し悪しといった要素は絶対にないということです。単なる相互理解ツールなので、「見解の相違について対立的なアプローチをすべきてはない」といった使い方は絶対にやってはいけません。
今回カルチャーマップを作った所感として、ドラッカー風エクササイズなどと比べてもかなり特性をダイレクトに表現することになるので、短期決戦型のプロジェクトのチームビルディングには狙い通り効果があると思いました。ただ、表現がダイレクトであるがゆえに、ここまではっきり自己を表現してしまうのを苦手と感じる人もいるかもしれません。そういう意味では、チームビルディングの場のファシリテーションに少し慣れや工夫がいりそうだなと思いました。
異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養
- 作者: エリン・メイヤー,田岡恵,樋口武志
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2015/08/22
- メディア: 単行本
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ほぼノー知識からのキングダムハーツ3までの遊び方
キングダムハーツ3が出たので、これはやりたい、と思った。 しかし、キングダムハーツはPS2時代の1作目の途中で断念して以来、その後17年間ノータッチであった。
キングダムハーツ3は、ナンバリングだけでなく外伝作も含めた全ての作品が前提知識だという。ならば全作遊んでやる、と意を決してやってきた。
ちょうど今はPS4で以下の3本を購入すれば全作遊べる。
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2019/01/25
- メディア: Video Game
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キングダム ハーツ - HD 1.5+2.5 リミックス- - PS4
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2017/03/09
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キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ - PS4
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2017/01/12
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まともに全作遊ぶのは、社会人としてあまりにつらいので、以下のレギュレーションでゆるく遊ぶことにした。
上記レギュレーションの結果、次のような遊び方になった。
- キングダムハーツ(難易度ノーマル)
- Re:CoM(難易度ビギナー)
- ゲームシステムが苦行すぎて最初のボスを倒したところでyoutube
- キングダムハーツ2 (難易度ビギナー)
- 最後までクリア。シークレットムービはyoutube
- 358/2 days
- 映像作品だったのでそのまま観る
- Birth by Sleep (難易度ビギナー)
- 3人全員クリア。その後のラストエピソードで勝てなくてyoutube
- Re: コーデッド
- 映像作品だったのでそのまま観る
- 3D (難易度ビギナー)
- ソラ編クリア。リク編のラスボスが倒せなくてyoutube
- フラグメンタリー パッセージ (難易度ビギナー)
- クリア
- キーバックカバー
- 映像作品だったのでそのまま観る
- キングダムハーツ3 (難易度スタンダード)
- クリア
結論: だいたいほとんど最後はyoutube観てた。
隣の芝生はそんなに青くない
普段自分のチームや会社に閉じこもって現実と向き合い続けていると、よそのチームや会社がすごくキラキラして見えたりする。
そんなのは当たり前のことで、わざわざ自分たちのチームの辛さをアピールする理由などない。当然成功体験や、キラキラ部分だけ切り取って外に見せているだけだ。
転職を何度か経験すると分かるのだけど、転職直後はそのキラキラ部分を強烈に浴びることで異常な幸福感や高揚を得られるが、半年もすると現実が押し寄せてくることになる。
なので現実そのものとなるべく楽しく向き合っていこう。しんどいのは皆一緒なのだ。
エンジニアリングマネージャのキャリアについての悩み
昨日、以下のツイートをしたところそこそこ反響があった。
自分は今、コード書かずにマネジメントしかしてなくて、そんなポジションの人にそれほど価値ないでしょ、とか思ってしまうけど、こういうポジションの人がいないチームの話とか聞くと、やっぱりいたほうがいいんじゃないか、と思うし、ほとぼりが冷めるとまた自分は無価値のように思えてしまう。
— だいくしー (@daiksy) February 18, 2019
エンジニアマネージャってなんか実績を示しづらいので、世の中の数多のマネージャ職に埋もれて、自分にスポットが当たりづらい、結果、キャリアに不安が拭えない、みたいなとこないです?
— だいくしー (@daiksy) February 18, 2019
そこで、もう少し悩みを掘り下げてみる。 通勤電車内でiPhoneのメモに雑に書き並べただけなので、まとまりはない。
- モダンなデベロッパー文化をチーム内で維持しつつ、ビジネスサイドと話ができるマネージャーは高価値
- 自分で手を動かさない状態が数年続いて、それでもモダンなデベロッパー文化を理解し続けられるか?老害化しないか?
- 自分のマネージメント力は汎用的か?
- 今は成果出せてる。別プロダクト、別チームで同様の成果出せるか?
- 自分のマネージメント理論が言語化できない
- サーバントタイプ。共感力などを重視するスタイル。そんな能力をどうポートフォリオに書けというのか?
- 納期を守る。要求仕様を満たす。みたいなわかりやすい目標は、マイクロマネジメントを好みチームを疲弊させる暴君の元でも達成できる。自分のスタイルや強みをわかりやすく差別化する指標がないので、数字だけみたら暴君みたいなマネージャーに負けることだってある。どう市場価値を測るのか?差別化できるのか?
- 売上を上げる、コストを抑える、みたいなビジネスサイドが喜ぶような数字を作れるタイプのマネージャーではない
- ポートフォリオが「Mackerelの200週連続リリースを牽引」みたいな書き方になる。これはこれで凄い成果だと思うけど、ここに価値を見出してくれる経営者がどのくらいいる??
- いいチームだったのにビジネスの成果が出せずに解散する他社事例は見聞きする
- 今は会社やチームからの期待と自分の能力がマッチしているから評価も得ているけど、そこから外れたときに生き残っていけるスキルなのか?
- 見かけの数字が綺麗なデベロッパー文化に理解のないマネージャーと差別化して市場価値をアピールするにはどうすればいい?
- デベロッパー文化を維持しつつ売上もあげられるマネージャーになれば良いが、なれる気はしない。なぜならエンジニアに寄り添ったスキルの訓練しか受けてない。
- だったらエンジニアやってればよくない??
というのが悩みなのである。
1周回って手書きは良い、という気持ちになっている
Apple Pencilの第二世代が出て、それをきっかけに周りの人々がPencilのそもそもの便利さを絶賛していた。ぼくも前の世代のiPad Proを持っていたので、それならば、と買ってみた。第一世代だけど。
もう10年くらい、手書きでメモを取る、という暮らしからは離れてしまい、メモといえばPCかスマフォ、タブレットにキーボードやフリック入力で書くという生活だった。これはこれで便利なのだけど、電子書籍を読みながらメモを書く、みたいな場合にとても面倒で、いつしか本を読みながらメモをとることをしなくなっていた。
Apple Pencilを購入したことで、この体験が激変する。デジタル世界に手書きメモや書き込みを持ち込めるのだ。
↑こんな具合に。iPad ProとApple pencilで本読むの最高だな、ということに改めて気付いた。 pic.twitter.com/Bs1miTrJRd
— だいくしー (@daiksy) January 22, 2019
前職では1人1枚、小さなホワイトボードが支給されていたので、アプリケーションの設計を考える際にそれに雑に図を書いて考えたりしていたのだけど、そういうのもiPadに手書きできる。プレゼンのネタを考えるときのマインドマップも手書きできるし、なんだったら登壇資料もそのまま手書きしてしまえばいい。 これらはデジタルデータなので、iCloud経由で手持ちのあらゆる端末でシームレスに共有できるし、適切なアプリを使えば手書き文字をテキスト検索だってできるのだ。
デジタルとアナログの融合。なんとすばらしい世界であろうか。
Apple iPad Pro Appleペンシル/MK0C2J/A
- 出版社/メーカー: アップル
- 発売日: 2015/10/14
- メディア: Personal Computers
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