読むだけでビールがおいしくなる本 - 白熱ビール教室 -

白熱ビール教室 (星海社新書)

白熱ビール教室 (星海社新書)

『白熱ビール教室』を読んだ。

これはビールが好きな人も、そうでもない人も、ビールを飲む機会のあるすべての人が読むべき本である。

ぼくが友人にベルギービールを教えてもらったり、クラフトビールに興味を持ちだした頃、ちょうど『もやしもん』のビール編がまとめられた8巻を読んで、ビール醸造についての知識を得た。

もやしもん(8) (イブニングKC)

もやしもん(8) (イブニングKC)

その後、ビールに詳しい友人だったり、行きつけのビアバーや酒屋さんなどから少しずつ学んで、ビールに関する様々な知識を蓄え、ビールを楽しむことがひとつの趣味となっていった。

『白熱ビール教室』は、我々ビール愛好家が長い年月をかけて得てきた知識を、たったの数時間で網羅することができる究極の一冊である。

この本の素晴らしいのは、単にビールに関する知識が得られる、ということだけではない。

様々なビールのスタイルごとに、そのビールはどういう味わいがあって、どのように飲めば美味しく飲めるのか。そのスタイルを飲む際にはどのような香りがあって、どのような部分が強調されているのか。そのようなビールの味わい方を知ることができるのである。

ちょうどこの本を読み終えた日の夜。ぼくは機会があって、とあるお店でピルスナー・ウルケルを飲むことになった。そういえばと『白熱ビール教室』の記述を思い出し、まずはプロの手によって注がれたビールの泡のきめ細やかさを楽しみ、芳醇な香りを楽しみ、キレのある飲み心地を楽しんだ。

これまで何度も飲んだことのあるピルスナー・ウルケルであったが、その夜に飲んだ一杯が人生でいちばん美味しかった。

読むだけで、翌日から飲むビールが格段においしくなる本。ぜひご一読されたい。

白熱ビール教室 (星海社新書)

白熱ビール教室 (星海社新書)