『我が闘争』を読んだ

釣り気味のタイトルであるが、ヒトラーの『わが闘争』を読んだわけではない。読んだのは堀江貴文の『我が闘争』である。どうでもいいけど「涙そうそう」と語感が似ている(本当にどうでもいい)。

我が闘争

我が闘争

本書は、ホリエモンこと堀江貴文氏の自叙伝。彼の幼少の頃から、ライブドア事件で投獄されるあたりまでの事が当時の心情などとともに書かれている。

ライブドア事件以降の部分は、これまで繰り返しいろいろな場面で語られているので、いまさら特筆すべき部分ではないが、起業して会社が成長していく時期に著者が何を考え、どういう気持だったのか、というのがすごく面白かった。

僕はこういう自叙伝が大好きだ。他人の人生を、その人の主観を通して眺めるというのは本当に面白い。

こういう自叙伝で、幼少期とか思春期辺りのエピソードを読んでいると、本書に限らずたいてい「すごい! このくらいの年齢の頃、ぼくも著者とまったく同じことを考えていた!!!」という場面がある。けれど、だいたい人間の幼少期とか思春期の頃なんて、さほど多様性はないだろう。特に同時代に生きていたのであれば、なおさら似たようなエピソードや感情が自分の人生にもあった、なんて当たり前だろうとは思う。とはいえ、別人の人生と、自分の人生の意外な共通点であったり、逆にまったく異なる場面に触れたり、というのはとても刺激的なことだ。

著名人の自叙伝よりも本当は、市井に生きる普通の人々であったり、友人の人生を読んでみたいなぁ、と常々思うので、皆もっとエモいブログをいっぱい書いて欲しい。