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だいくしー(@daiksy)のはてなブログ

daiksyの徒然的なもの 以前のブログはこっち -> http://daiksy.blogspot.jp/

エンジニア立ち居振舞い: ミスを個人のせいにしない

お題「エンジニア立ち居振舞い」

エンジニアという仕事にミスはつきものである。

あってはならないことだけど、自分が障害の原因を作り込んでしまったり、データベースに対するオペレーションをミスってデータが消えてしまったり、そういうミスをしたことがないエンジニアはたぶんいないだろう。

個人の書いたコードや、オペレーションが起因で発生したエラーは、当然個人の責任になってしまうのだが、それを過度に責めるのはよくない。 ミスが続いて、萎縮してしまうことにより、柔軟な発想が失われたり、さらなるミスを誘発してしまうからだ。

ミスがつきものの職業であるからこそ、ミスに寛容になろうとすることで、品質を向上できることがある。

ミスを個人のせいにしないという状況は、責任を分散できる体制を作ることで実現できる。

コードは必ず第三者がレビューする、危険な操作は必ずペアで実施する、などだ。

こうすることで、個人ではなく、チームにフォーカスすることができ、万が一ミスがあってもそれはチーム全体で共有される。 チームでミスが共有されれば、「個人の努力」などの曖昧なものではなく、具体的な回避策が検討されやすくなる。

そうした結果、チームの成果物全体の品質も向上する。

ミスがおきて、個人を責める気持ちになったとしたら、それはそうなってしまっているチームの体制に問題があるということだと思うので改善していこう。

はてなインターンの振り返りをYWTを使ってやってみた

今年は、はてなインターンの実行委員長という仕事をしている。

hatenacorp.jp

8月15日から9月9日までのインターンを終え、今年の教科書も公開ができた。

developer.hatenastaff.com

まだもう少し委員長としての仕事が残っているが、ここで一度今年の振り返りをしようということで、実施した。

振り返り手法としてのKPTとYWT

ぼくは普段、Mackerel というプロダクトの開発にかかわっている。Mackerelでは開発手法にスクラムを採用していて、2週間のスプリントごとに毎回振り返りを行っている。ここで使っているのはKPTという手法だ。

KPTはKeep, Problem, Tryの略で、2週間を振り返って、その期間でKeepしておくべき良かったこと、Problemとして議論すべき問題となること、そしてそれらを受けて次のスプリントですべきTryを決める。

K, P, Tの3つのカテゴリについてを議論する順番も決まっていて、Keepからはじめるのがセオリーだと言われている。誰だって問題点より良かった点について語り合う方が気分がいい。振り返りは、単に問題点や悪かったところにのみフォーカスするのではなく、あくまでチーム全体のその期間の仕事を考えるのが大切だ。なので最初はKeepについて深掘りをすることで、チームの成功にスポットをあててモチベーションを高めるのが重要なのだ。

Mackerelチームでは先日、少し長い期間を経て開発された大きな機能がリリースされた。そこで、2週間のスプリントの振り返りとは別に、その機能の開発にスポットをあてた振り返りをしようということになった。最初はいつもどおりKPTを使ってやろうと思っていたのだが、チームメイトの id:a-know さんからYWTをやってみないかと提案があった。

KPTは、スプリントなどの継続的に実施する振り返りに向いた手法ではあるが、長い期間についてスポット的な振り返りをやる場合は、YWTの方が効果が高いのだという。チームで試したところ、たしかに効果が高いという実感があったので、インターンの振り返りにもこのYWTを採用してみることにした。

YWTは、やったこと(Y)、わかったこと(W)、次にやること(T)というフレームに当てはめて議論をしていく。期間が長いと、振り返りのときにはいろいろ忘れてしまっているので、KeepやProblemよりもこちらの枠組みで考えたほうが、たしかに思い出しやすい気がした。

インターン振り返りでのYWTのやりかた

今年のインターンは4月から準備をはじめ、半年の長期間に渡るプロジェクトだった。途中で気づいたことなどは、随時Issue化して記録しているのだが、これはこれで長い期間かけて記録されていくので、数も多く粒度はバラバラである。まずは全体として、少し大きな視点で振り返りをしたいと思ったので、その観点でもYWTは最適だったと思う。

本来はホワイトボードに付箋などを貼ってやるのが正しいやり方だと思うが、今回はメンバーが京都と東京にわかれていて、テレビ会議での振り返り会となったので、少し工夫をする必要があった。

f:id:daiksy:20161030144358p:plain

まず、このような表をGoogleスプレッドシートに用意する。

Googleスプレッドシートは、ログインしている人の編集状態がリアルタイムで反映されるため、リモート参加している人がそれぞれここにアクセスすることで、スプレッドシートがホワイトボードと付箋の役割となる。会議として確保した時間は1時間。

ファシリテーター(ぼく)は、Googleハングアウトでこのスプレッドシートを画面共有しながらファシリテーションしていく。

まず、最初の15分間でメンバーにYとWを順に書いていってもらう。ちょうど付箋にどんどん書き出してホワイトボードに貼っていくようなフェーズだ。スプレッドシートにidの列があるのは、記入する行がかち合わないように、まずid列に名前を書いてもらって行をロックしてからゆっくり内容を書いてもらうようにという工夫である。

15分終わったら、Yから順番にファシリテーターが深掘りをしていく。記入者に詳細をヒアリングしつつ、メンバーで議論していく。Yが終わったら次はWについてだ。

最後に、さらに10分時間をとって各自にTも記入してもらう。YとWを深掘りしている中でTとすべきことが明らかになっていた場合は、議論の途中でファシリテーターがTをすでに記入してある。

そして記入が終わったTも深掘りすれば、一連の振り返りは終了である。

感想

KPTはKとPという枠組みの関係で、"良かったこと"と"悪かったこと"という2軸に考えが集中することになる。一方でYやWは、良し悪しというよりも事実ベースで考えを深めていくので、より幅広い意見が出やすいと感じる。この違いが、継続的な振り返りと、長期的なスポットの振り返りとでそれぞれマッチしているように思う。

さきほども書いたが、長い期間のプロジェクトでは振り返りのタイミングでは多くのことを忘れていたり、当初の熱気が冷めてしまっていたりする。そのときに、KeepやProblemについて考えてもあまり熱のこもった議論にはなりにくい。一方で、"やったこと"と"わかったこと"という枠組みは、そもそもこの長い期間で自分たちは何をしたんだっけ、というところから振り返ることになるので、やっているうちに徐々にプロジェクトの様子を思い出していくことができる。さらに時間が経って熱気が冷めていることが、むしろ自分たちの考えに客観性をもたらしてくれていて、それが効果的に働く。

半年に1回とか、長期プロジェクトの最後の振り返りなどに効果を発揮する手法であるというのを実感した。

Scala関西Summit2016にスタッフ参加しました

summit.scala-kansai.org

10月8日に開催されたScala関西Summit2016に、去年に引き続きスタッフとして参加していました。

当日の発表資料などはこちらにまとめています。

http://b.hatena.ne.jp/daiksy/search?q=scala_ks

BackLog で管理しているタスク一覧を見ると、最古の課題が2016年2月21日とあるので、どうやら2月から8ヶ月くらいかけて準備をしていたようです。

今年はとてもバランス良くセッションが集まり、初心者から上級者まで楽しめる幅広いイベントになったと自負しています。セッションは公募しているので、我々がなにかをしたというより運の要素が強いのですが、このあたりは委員長のきのこさんのひきの強さを感じます。

去年も同じことを書きましたが、Scala関西Summitは委員長のきのこさんの、イベントの終着点に対するとても強いイメージがあり、我々スタッフはそのイメージに引っ張ってもらいながら形にしていったという印象があります。個性の強い優秀なスタッフたちをまとめ上げながら、これほどのイベントをやり遂げるのは流石だな、と思います。

今年、特筆すべき点としては、学生スタッフが非常にたくさん参加してくれた、ということです。 こういったコミュニティはどうしてもある程度メンバーが固定化しがちですが、若い人たちが興味をもって手伝ってくれることで、Scalaコミュニティの裾野がさらに拡がっていければいいな、と思います。

ぼくはこのあと、イベントレポートを雑誌に執筆し、その後ScalaMatsuriのスタッフとして来年の2月にむけてコミットしていこうと思っています。

ScalaMatsuri 2017|日本最大級の Scala のカンファレンス

来年のScalaMatsuri、そしておそらく開催されるであろう、来年のScala関西Summitもよろしくお願いします。

iPhoneが新しくなってPokémon Go Plusがペアリングできなくなったら

iPhone6からiPhone7 Plusになり、iTunesフルバックアップから移行したところ、Pokémon Go Plusがペアリングしなくなる現象に見舞われた。

 

解決したので手順を書いておく。

 

www.pokemon.jp

 

ここに書いてある、Pokémon Go Plus側の操作で一旦接続をリセットすると、新しいiPhoneでもペアリングされるようになった。

 

具体的な操作としては、Pokémon Go Plusのボタンを5秒押す。すると青く点灯するので、その状態で再度ボタンを5秒押す。本体の点灯が白くなったら成功。

 

その後再度ペアリングを実行すればよい。

シン・ゴジラを通常->IMAX->4DX->極上爆音上映 の順で観た(ネタバレあり)


『シン・ゴジラ』予告2

シン・ゴジラ。結局今日までで5回観た。

感想めいたエントリも書いた。

daiksy.hatenablog.jp

今日は、ついに念願の立川シネマシティでの極上爆音上映を観たので、これまでの上映形式ごとの感想を書いておこうと思う。

初回:通常版

大阪ステーションシネマで公開日翌日に鑑賞。

初回ということもあって劇場の設備というよりも純粋に映画の内容に感動した。当日、ステーションシネマの前でプチビアフェスのようなものがやっていたので、クラフトビールを飲みながら鑑賞できたのが最高だった。

2回目, 3回目: IMAX

初回を観て遅めの昼食を食べていたらいてもたってもいられなくなり、どうせならいい設備で観たいと思いエキスポシティのIMAXを予約。

エキスポシティは日本で唯一の次世代IMAX劇場である。

stohspaceg.hatenablog.jp

入り口もなにやら荘厳な感じ。

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シン・ゴジラIMAX用に撮られていないので、IMAXのフルサイズで観られるわけではない。しかしビルの6階建て相当という巨大スクリーンと音響の迫力はすごかった。

ちなみに前から3列目くらいに座ったのだけど、スクリーンがでかすぎて映像全部が目に入らないので、少し後ろ目の席がオススメ。

2回目鑑賞中に映像が数分停止する、という事故があり、お詫びの無料招待券を貰ったので3回目もIMAXを視聴する動機となった。

4回目: 4DX

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同じ映画を複数回視聴するなら、複数回目は絶対4DXがオススメ。最高の体験ができる。

以下、最高の体験リスト

  • 会議シーンでなぜかゆっくりと左右に揺れる座席
  • ゴジラが出血したら顔にミストが吹きかけられる
  • 屋外のシーンでは風が顔や足にあたる
  • ヘリのローターにあわせてやはり風があたる
  • 石原さとみのシーンで謎のアロマの匂いが放出
  • ゴジラのアップのシーンでもやはり謎のアロマ(石原さとみとは別の匂い
  • 自衛隊ヘリが機銃を打つとなぜか背中のツボ押し装置が作動
  • 全体を通してもっとも座席が揺れたのが予告編

4DXはもう1回行きたい

5回目: 極上爆音上映

立川シネマシティの極上爆音上映!!!!

数々の伝説とともに語られる究極の上映形式を体験してきた。

立川シネマシティはむかし国立に住んでいた時に、当時マトリックス・リローデッドを3回くらい観に行った劇場でもある。

映画を爆音で上映し、マッドマックスやガルパンが未だに公開されている劇場、どんな様相なのかと思いきや...。

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異常なムーディさ!!!!! このあと怪獣映画を爆音でかける劇場とは思えぬ。

シン・ゴジラの極上爆音上映。控えめにいって最高であった。できれば、ここで初回を観たかった。

4DXを経験してしまったので「体感」という意味ではあちらのほうが面白いのだが、ゴジラの咆哮やビルの破壊音の度にお腹のそこにズズンッ!と響く重低音がたまらん...。

東京駅でビルでゴジラを押しつぶすシーンの音響がとにかくすさまじくて最高だった。

また、「立川でシン・ゴジラを観る」というシチュエーションがとにかく最高。すぐそこに里見総理臨時代理がいるわけですよ!!!!

鑑賞後、有人在来線(中央線)に乗って東京駅に行き、有人新幹線(N700系)に乗って大阪に帰るという体験もまた最高であった。

読むだけでビールがおいしくなる本 - 白熱ビール教室 -

白熱ビール教室 (星海社新書)

白熱ビール教室 (星海社新書)

『白熱ビール教室』を読んだ。

これはビールが好きな人も、そうでもない人も、ビールを飲む機会のあるすべての人が読むべき本である。

ぼくが友人にベルギービールを教えてもらったり、クラフトビールに興味を持ちだした頃、ちょうど『もやしもん』のビール編がまとめられた8巻を読んで、ビール醸造についての知識を得た。

もやしもん(8) (イブニングKC)

もやしもん(8) (イブニングKC)

その後、ビールに詳しい友人だったり、行きつけのビアバーや酒屋さんなどから少しずつ学んで、ビールに関する様々な知識を蓄え、ビールを楽しむことがひとつの趣味となっていった。

『白熱ビール教室』は、我々ビール愛好家が長い年月をかけて得てきた知識を、たったの数時間で網羅することができる究極の一冊である。

この本の素晴らしいのは、単にビールに関する知識が得られる、ということだけではない。

様々なビールのスタイルごとに、そのビールはどういう味わいがあって、どのように飲めば美味しく飲めるのか。そのスタイルを飲む際にはどのような香りがあって、どのような部分が強調されているのか。そのようなビールの味わい方を知ることができるのである。

ちょうどこの本を読み終えた日の夜。ぼくは機会があって、とあるお店でピルスナー・ウルケルを飲むことになった。そういえばと『白熱ビール教室』の記述を思い出し、まずはプロの手によって注がれたビールの泡のきめ細やかさを楽しみ、芳醇な香りを楽しみ、キレのある飲み心地を楽しんだ。

これまで何度も飲んだことのあるピルスナー・ウルケルであったが、その夜に飲んだ一杯が人生でいちばん美味しかった。

読むだけで、翌日から飲むビールが格段においしくなる本。ぜひご一読されたい。

白熱ビール教室 (星海社新書)

白熱ビール教室 (星海社新書)

極めてリアルな日本が描かれるシン・ゴジラがあえて逸脱したアンリアルのさじ加減

shin-godzilla.jp

このエントリにはネタバレがあります

シン・ゴジラがあまりにもよかった。

もともと、庵野秀明エヴァンゲリオン!) & 樋口真嗣平成ガメラ3部作の特技監督!)の組み合わせ(『巨神兵東京に現わる』!)のゴジラ、ということでおもしろくならないはずはないのであるが、最初は公開されてから世の中の評判などを見てから観に行こうかな、と思っていた。

ところが、ぼくのTwitterのタイムラインにこれが流れてきたのである。

ああ、これは絶対今すぐに観ないといけないやつだ、と思ってその場でチケットを予約した。

意味がわからない人は『アオイホノオ』を通読しよう。

圧倒的な熱量を持つ創作物と出会ったとき、しばらくその作品以外のあらゆるものに興味がもてない、という状況が続くことが稀にある。

今ぼくはその状態にいる。

この作品に対して、批評めいたことを書きたい気持ちにもなった。3.11を彷彿とさせる被災映像の数々、ゴジラ殲滅のために選択される、多国籍軍による熱核攻撃、これらは、われわれ日本人に刻まれた魂の記憶を抉る作品なのである、的な。

しかし、こういう批評はさんざんすでに出回りつつあるし、中にはたいへん素晴らしいものもあるので、わざわざぼくが書かなくてもいいだろう。

シン・ゴジラは単純に怪獣映画として最高である。

物語は官邸を中心に進む。政府首脳が、民主主義の手続きを経ながら、日本という国の運営プロセスにのっとって総力を挙げてゴジラという災厄と対峙する物語である。それは極めてリアルに描かれる。その一方で、特撮シーンは最新技術によってリアルに描かれつつも、意図的な演出によって微妙に、あえてリアリティを損ねるように描かれる。

この意図的なリアリティからの逸脱こそが、「怪獣映画の文法」であり「日本の特撮の真髄」を我々に見せつけるのである。

現実世界の自衛隊に配備されているものと同じ装備でゴジラに攻撃が加えられる。富士総合火力演習にカメラを持ち込んで取材した、というその映像はリアリティにあふれている。ところが、その効果音(砲撃音や弾着音)は、ニュース映像でみるようなリアルな音ではない。われわれが慣れ親しんできた「怪獣映画の爆発音」なのである。

圧倒的な迫力で首都東京をなぎ払うゴジラの放射熱線も、ウルトラマンスペシウム光線などを思わせる謎のビーム音とともに放出される。

あげく、ゴジラに最後の一撃を加えるのは 無人在来線爆弾!!! 爆弾を搭載したJRの在来線が東京駅に陣取るゴジラめがけて四方から突撃してくるのである!!!! これぞ特撮!!!! これぞ怪獣映画!!!!!

庵野秀明という人のこの絶妙のバランス感覚はなんなのだろうか。常人が同じことをやろうものなら、だだスベリする事案ではないか。

シン・ゴジラがハリウッド版を凌駕するのは、まさにこの「特撮のさじ加減」があってのことなのである。それは、庵野秀明自身が素顔で演じているのにどうみてもウルトラマンにしか見えない、という伝説を作った男だからこそなしえたことなのである。

帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令 - Wikipedia

2016年に特撮の怪獣映画が観られる。この1点でもって、シン・ゴジラは最高であると断言する。